栄町見聞録128号 平成21年3月23日発行

川崎町長は検査入院

町長不在の議会をどうやって乗り切ったか

 栄町見聞録128号の目次
 1 3月定例議会報告(今年度の予算は可決)
 2 町長欠席の議会
 3 一般質問 今後の十年にやることとは
 4 給付金は5月に振込まれる
 5 三月議会で最高に光った橋本議員の質問
  「二百万円の寄付の生かし方に疑義あり」

 6 安食駅前に手すりが完成(お知らせ)

 

議会報告会のご案内議会報告会

日時 3月29日(日)午後4時〜6時

場所 ふれプラ視聴覚室(定員約80名)

参加 自由(無料)

内容 3月議会・町長不在をどのように 乗り切ったか、

討論 自由討論会、平成21年度予算

    

 

  

1平成二十一年度の予算可決
 昨年の金融危機がますます深刻となっているが、今年度の当初予算57億円超で可決。昨年の当初予算より3億円ほど下回った(5.2%減)。今年は平成17年度から21年度までの4年間の行財政改革実施計画の最終年に当るが、この4年間はかろうじて倒産を免れたと言っても過言ではない。

過去からの呪縛は続く
 川崎町政は過去からの負の遺産(ふれプラ建設の身分不相応な借金とその後の放漫経営で財政調整基金ほぼゼロ状態にまで陥った状況)を背負って平成16年に発足したが、二期目になっても、その悪影響からそう簡単には逃れられていない。また昨今の世界恐慌寸前の社会的現象で、国や県からの交付金の削減や、サラリーマンからの税収入減で栄町の経営は厳しい状態が続いている。

借金百億円、予算の2割は借金の返済(年払い分)
 百億円の借金残高、毎年の返済額は12億円。経常収支比率は依然98.2%(昨年より0.5ポイント改善)で、誰が町長になっても自由に使える原資はわずか予算の1.8%(一億円ちょっと)しかない。

日本全国どこも同じ 栄町は全国的に見ると最悪とまではいかない
 全国の自治体の経営はほぼどこも同じように厳しい。自治体の健全経営指針である財政力指数を過去3年間の平均値で見ると、千葉県57市町村で浦安市や成田市がダントツで一、二位となっている。印西市は九位、白井市は十五位。栄町は二十九位、印旛村四十三位、本埜村五十二位。(資料は千葉県平成16年〜18年までの3年間の平均)
 全国都道府県別に見ると、一番裕福な自治体は東京都で、愛知、神奈川、大阪、千葉の順となる。最下位は高知県。全国の市町村で比較するとまだまだ栄町はこれでも経営の仕方では改善の余地があると言っても良い。

 議案1 栄町教育委員会委員の任命 
澤村保夫氏60歳(鎌ケ谷市在)千葉県教育委員会、成田市教育委員会など教育行政に関わってきた方。(反対2名戸田、岩井議員、賛成13名)

議案2 千葉県地方公共団体の数の減少で組合規約の一部を改正する規約 合併で自治体数減少で規約改正  (全員賛成)

議案3 栄町個人情報保護条例の一部改正 国の法律の字句変更 (全員賛成)

議案4 栄町長及び一般職員の給与の特例条例の一部改正
 平成17年4月に決めた町長の給料と職員の手当ての減額を毎年更新してきた。さらに来年まで延長することとした。これにより年間5200万円ほど捻出される。(全員賛成)

議案5 栄町ひとり親家庭等医療費等の助成の条例一部改正 
 児童福祉法が改正されたので栄町の条例を変更する。 (全員賛成)


議案6 栄町介護従事者処遇改善臨時特例基金条例
 介護報酬改定により、介護保険の急激な上昇を防ぐため、介護従事者処遇改善の交付金が市町村に交付されたので基金を設立した。民生関係の新規条例なので教育民生常任委員会に付託して審査した。 (全員賛成)

議案7 栄町介護保険条例の一部を改正する条例 
 前条の基金条例を踏まえて年金などの所得が年間80万円以下の方に特例を設け、負担軽減を図る改正。(反対=大野信正議員、賛成14名)

議案8〜13 補正予算
(下記の表を参照)

定額給付金

議案20 (全員賛成)
 栄町民に配られる定額給付金は3億5173万2千円で、その経費は1624万3千円かかる。総額が国から交付される。交付とはいうが、我々の税金が戻ってくるだけの話。

4月20日:申請書発送予定、4月21日:受付相談窓口開設
・申請書が役場に戻り、受付約1ヶ月後に給付
・原則口座振込
・詳細は4月6日に新聞折込 予定もしくは役場に問い合 わせて下さい。
 0476-95-1111 内線343,344,345

議案14〜19 平成21年度栄町予算(下記の表を参照)

議案20 定額給付
 金は右上の解説参照

請願1 「協同労働の協同組合法」の速やかな制定を求める意見書に関する請願書
 ここ数年で自治会やNPOなどの組織の法人化の法整備が充実してきた。自分たちで出資し職場を創出してきたワーカーズ組織は未だ法制化がなされていない。そこで、協同労働の協同組合を標榜するワーカーズやワーカーズコレクティブ、障害者団体は協同労働という組織を法的に認めてほしいという請願がでてきた。経済建設常任委員会(委員長は大澤議員)で審査した結果、全員賛成となり、本会議でも全員賛成となった。その後、国の機関関係各所宛に意見書の請願が議長名で出された。(全員賛成)

野田泰博の一般質問 
 成田市との合併が無理となった後、これからの町づくりに欠かせない自治基本法、資産報告はいつから開始するのかを質問した。

(質問要旨) 成田市長は昨年旧下総町と旧大栄町を吸収合併(約二万人増えた)したので、新たな町づくりは当面できないという回答を近隣市町に通知した。これにより栄町の「成田空港を核とした地域の発展」を目指す方針は一時的とはいえ頓挫した。これで川崎町長の公約は現時点では果たせなくなった。公約が果たせなくなった今、どのような町づくりをするつもりか質問した。この質問は昨年末の質問の続きで、昨年末
は合併できなくなった後の町づくりの夢を語ってもらった。
 そして今回の3月議会ではご自分の夢をどう具現化するのか聞くつもりだった。しかし町長は「検査入院」で、議会を欠席。事前通告の質問に対して、既に用意された回答だけを職員から聞いた。
 議員の一般質問の場は町長の政治的判断を議論する場だと私は思っている。具体的な事項や数値などは事前に調べ、その内容をもとに議論しなければならない。政治的判断は公務員では答えられない。それが出来なければ、一般質問の意味がないと考え、わずか十一分で一般質問は終了した。

 昔、藤江恭(故人)町長時代、藤江さんはその答弁すべてが政治信条だった。だからぶつかりあっても、胸を借りても、後には清々しい気持になったように記憶している。川崎町長もその点ではご自分の政治信条を表現できる人である。だから今回の議会ではそれができず残念だった。心から町長の早期回復を祈り、6月議会に延ばすこととした。4月末には復帰できると発表されている。

(多くの方の質問にお答えします)
町長の代務者は置かねばならないのか?

(回答) 町長欠席の場合、代務者を置かなくても良いのかと数人の方から質問された。総務担当課長の説明では、
 法的には町長がどこにいるか明確になっていて、自分の意思を明確にできる状態であるならば、代務者を置く必要はない。代務者を置く場合は、地方自治法で詳細に決められており、栄町の現状は今のままで何等問題はない。町長は現在「検査入院」をされているだけで、代務者はむしろ置けないのが現状です。
(私の感想)
 町民の中には細かな病名まで話す方がいるが、それはすべて流言であると考えている。人間60歳にもなると身体のあちこちに問題が出てくるのは自然である。検査も必要である。まして町長のような激務であれば、この際、検査を充分して健康になって、公務に復帰してもらいたい。
 よく議会と行政の関係を「議会と行政は車の両輪」と例えるが、今議会は「例えどうり」ではないだろうかと何度も思った。行政側のタイヤの空気圧が少し無くなったとしても、その分、議会側のタイヤやハンドルを調整して、皆が協力して車が前進するようにしなければならない。
 いつもは非常に細かいところで口やかましく迫る議員も今回は、どのようなゴールに向かうのか考えて発言していたようだった。
 健康創造都市宣言の町だからこそ、町長自ら健康のために時間をかけてもきちんと検査をしなければならない。人にどれだけ温かく接することができるか問われていると思う。噂や流言にまどわされないようにしなくてはならない。元気に復帰されるのを待とう。

私の意見 八ッ場ダムは必要ではない!

 栄町は県の水道でなく、長門川水道企業団(本埜村、栄町で結成)の水道水を使用しているが、毎年多額な八ッ場ダム建設費用を印旛郡市広域水道経由で国に支払っている。
 注:印旛郡市広域水道とは7市2町2村(成田市、佐倉市、四街道市、八街市、印西市、白井市、富里市、酒々井町、印旛村、長門川水道企業団〈本埜村、栄町で構成〉)
 2004年9月、政府(国土交通省)は八ッ場ダムの基本計画を変更し、事業費は全国一の4600億円に増額。2008年9月に工期を再度2015年に延長すると告示。今はムダなダムを中止する脱ダムが全国で加速しているが、八ッ場ダム建設は政府が意固地になって進めている計画である。
 八ッ場ダムは昭和22年のカスリン台風で利根川流域が大洪水となり、治水目的で計画された。流域の治水対策が進み、ダム不要論が浮上すると(総理大臣をする前の中曽根さんも批判的だった)、今度は目的を利水に切り替えた。
 今では八ッ場ダムの水は、埼玉県、東京都、千葉県、群馬県、茨城県、栃木県の一都五県に水道用水、工業用水として供給される予定である。
 千葉県では1990年頃まで上昇を続けてきた千葉県の都市用水も、10年ほど前から横ばいとなり、現在は一日約50万m3の余剰水源を抱えている。豊かな地下水を抱える県内の佐倉市、習志野市、船橋市、四街道市では、大事な自己水源である地下水を切り捨てて八ッ場ダムの水を押しつけられるのは納得がいかないと、2003年、各市議会で「八ッ場ダム事業の見直しを求める意見書」を採択した。

 栄町でも平成21年度予算として、印旛郡都市広域水道に1655万円を出資している。現在町民が利用する水は長門川水道企業団から供給されている。水道水の利用量は節水の効果で年々少なくなっている。人口を増やす計画もないのに、水道水の権利の為だけの多額な出資は意味がない。

安食駅前
6年越しの手すり の完成で見える事

 9年前に安食駅で足の不自由な方が杖をつきながら階段を上ろうとしていた方を見た。その方に声をかけると、ここに手すりがあれば楽なのにとの言葉があった。すぐさま役場に出向いて何とか手すりを付けて欲しいと頼んだ。それから9年、ようやく実現した。遅れた最大の原因は階段の下の段まではJRの敷地で、勝手に手すりを付けられないのだった。役場の担当者がJRの予算まで調べてようやくこの3月13日に完成。担当者は携帯で知らせ
てくれた。
 役場職員は自分の仕事の範囲でそれぞれベストを尽くしているが、職員は自分の責任の範囲が規則、条例、法律で決められている。我々民間に勤務している人とその仕事の仕方が大分違う。そういう意味では、この手すりひとつを作るにも、途方
もなく苦労があるらしい。
 それから3日後、今度は安食駅北口駐輪場の電気が消えて真っ暗闇になっていた。利用者が直ぐさま教えてくれた。またまたその担当に携帯で電話した。夜の8時半である。
 その担当者は電話の向こうで、嫌な雰囲気ひとつ見せず、それから一時間ほどして電話をくれた。『たった今、私が栄町に戻って直してきました」。担当者は成田市に住んでいた。夜の9時半である。
 行政職員が町民から信頼されねば町はよくならない。積み重ねが大切と感じた。

新人議員のクリーンヒット
 昨年末矢口の工業団地の某食品会社から栄町の子供の教育にと二百万円が寄贈された。ふれあいプラザで、約千人の町民の前でその会社社長より町長が受け取った。町長は町内8学校の図 書購入費として使う約束をして式典を終了した。
 3月定例議会の予算審査特別委員会で橋本議員が、図書費の使い道を含めて、昨年、今年、来年の図書購入費を質問したところ、平成21年度の図書購入費は予算化されていないことが分かった。寄贈された金額は子供たちの図書費として使うならば、それは栄町の計画にさらに上乗せしたものであるべきではないか。図書購入費がないということは、寄贈された金額は一般経費として埋もれてしまうではないか。寄贈者に対して失礼ではないかと問いただした。その質問もみごとだったが、その後にしつこい追及をしなかったところが冴えていた。町はこの議員の質問を重んじて善処すべきと私も思う。