平成18年2月3日

栄町議会議長 石井 由也 様

                議員定数及び議員報酬等調査検討特別委員会

                  委 員 長     野 田  泰 博

委 員 会 調 査 報 告 書

 

調査検討中の事件の結果について、栄町議会会議規則第77条の規定により報告します。

 

1.事  件  議員定数及び議員報酬等に関する調査

2.設置期日  平成17年3月18日(平成17年第1回栄町議会定例会)

3.調査経過(委員会の開催日及び議事内容)

(1)平成17年5月24日(第1回)

  議事内容 委員会の運営方法について

      1)調査期限を平成18年2月20日とする。

      2)会議録は要点筆記とする。

      3)会議は原則公開とする。

(2)平成17年6月8日(第2回)

  議事内容 委員会の運営方法について

      1)会議は、栄町会議規則及び栄町委員会条例に則って進める。

      2)本委員会は、「議員定数」と「議員報酬等」の2点について調査検討する。

      3)千葉県内市町村の資料を参考に、会議を進めていく。

      4)会議は原則月1回とする。(9月に再度決定)

      5)「議会とは何か、議員とは何か」という裏付けを持って調査検討にあたる。

      6) 近隣市町村との数字合わせ的な議論ではなく、栄町としてどうするのかを中心に議論していく。

(3)平成17年7月19日(第3回)

  議事内容 議員定数及び議員報酬等について(意見交換)

      1)委員各位の考え方(集約)

    議員定数

       ・現状維持

       ・削減すべき(削減止むなしを含む)

       ・16名とする

       ・削減には反対

       ・10%減

       ・調査中

 

    議員報酬等

       ・現状維持

       ・現状維持+別途政務調査費支給

       ・10%減

       ・削減すべき(削減止むなしを含む)

       ・調査中

      2)栄町における議員定数及び議員報酬についての根拠、いわゆるスタンダードを決める必要がある。

 

(4)平成17年9月15日(第4回)

  議事内容 議員報酬等について

      1)審議が紛糾し、散会。

 

(5)平成17年9月20日(臨時)

  議事内容 副委員長解任の件及び委員長辞任の件について

      1)上記の2件は議題として取り上げないことを決定。

 

(6)平成17年10月11日(第5回)

  議事内容 委員長の辞任願いの件

      1)許可しないことに決定。

 

(7)平成17年10月19日(第6回)

  議事内容 議員報酬等について

      1)議員報酬額のスタンダードを決定していく方向性が出された。

 

(8)平成17年11月4日(第7回)

  議事内容 議員報酬等について

      1)議員報酬額のスタンダードの案として、次の4案が出された。

       ・町管理職(課長職)の給与平均額    (49万)

       ・町一般職の給与平均額         (32万)

       ・県内産業労働者給与平均値       (32万)

       ・平成12年度以前の報酬額+費用弁償額 (28万〜29万)

      2)次回の会議において、次の事項を決定することとした。

       ・議員報酬額のスタンダード(上記4案中から)

       ・議長、副議長、常任委員長及び議会運営委員長の報酬額のスタンダード

       ・上記の決定を踏まえ、現行の報酬額について如何にすべきか

       ・議員報酬以外の費用(政務調査費等)の支給について

       ・公聴会の開催について

 

(9)平成17年11月25日(第8回)

  議事内容 議員報酬等について

      1)栄町議会議員の報酬額のスタンダードは下記のように決定した。

       ・議 員  町一般職の平均給与額

       ・議 長  課長職の平均給与額

       ・副議長  議長報酬額から16〜17%を減額した額

       ・常任委員長及び議会運営委員長  議員報酬額に1万円を加えた額

      2)現行の報酬額については、「現状を維持する」と決定した。

      3)議員報酬額以外(政務調査費等)の費用を支給することについては「支給しない」と決定した。

      4)公聴会については、「開催する必要はない」ものと決定した。

 

(10)平成17年12月12日(第9回)

  議事内容 議員定数について

      1)栄町議会議員の定数は、「現状を維持する」と決定した。

      2)次回の会議で、現在時限的に平成18年3月末まで行っている議

        員報酬の3%削減について、今後の方針を審議することとした。

 

(11)平成17年12月16日(第10回)

  議事内容 議員報酬額の時限措置による削減について

      1)任期中である平成20年4月30日まで、引き続き報酬額の減額措置を時限的に行う。減額率は、5%とする。

 

(12)平成18年2月1日(第11回)

  議事内容 委員会結果報告書及び委員長報告の内容について

      1)両報告(案)を一部追加、修正の上、全員賛成により、委員会結果報告書及び委員長報告の内容を決定した。

      2)平成18年第1回定例会に報告する。

      

4.定数及び報酬の現状

  ●はじめに

 栄町議会は、平成12年6月から議員報酬の10%の減額及び、費用弁償及び旅費の日当を廃止して現在に至っている。

 このような状況の中、平成16年12月16日に出された請願「栄町議会議員の報酬と議会内の経費の見直し、及び議会議員定数削減のための協議を開始する議会決議を求める請願」を趣旨採択したことをも一つの契機とし、栄町民及び栄町議会にとって最も有益となる議員定数及び議員報酬等のあり方について調査・検討をするため、平成17年第1回栄町議会定例会(3月議会)において、「議員定数及び議員報酬等調査検討特別委員会」を設置し、臨時を含めて全12回の委員会を開催してきた。

  ●議員定数の現状

 議員定数は、地方自治法第91条の規定により、市町村の人口規模に応じて上限数が定められており、その範囲内において、各市町村の条例で定めることとなっている。栄町議会の議員定数にあっては26人以内となっている中、18人と定めている。この定数は、昭和40年第1回定例会において22人から18人に変更されて以来、当時人口が約9,700人から現在の約24,800人と2.5倍にもなっているが、この間変更することなく現在に至っている。

  ●議員報酬等の現状

 議員報酬は、先にもふれたが平成12年6月から議員報酬額の10%の減額及び、費用弁償(日額2,000円)及び旅費日当(日額2,600円)を廃止して現在に至っている。更に、平成17年度においては町財政状況に鑑み、現行報酬額から3%の減額措置を時限的に実施している。

   ・現行報酬額

    議  長            320,000円  

    副 議 長            270,000円

    常任委員長及び議会運営委員長  260,000円  

    議  員            250,000円

5.留意点

  ●議員定数及び議員報酬等の調査検討にあたっての留意した点

 議員定数及び議員報酬等を決めるにあたっては、ただ単に、近隣市町村の状況を踏まえた数字合わせ論を展開するのではなく、「議会とは何か、議員とは何か」ということを前提とし且つきちんとした根拠の下、定数及び報酬等の妥当性を根幹に据え、栄町議会としてどうあるべきかを議論した。

6.結 果

  ●議員定数について

 議員定数については、様々な角度から議論を重ねた結果、「現状を維持すべき」と「削減すべき」の2案に分かれた。

主な理由は次のとおりである。

《現状維持》

     ・今の栄町の状況を見ると、むしろやるべきことは沢山ある状況の中、議員を削減して町がいい方向に行くのかという点において疑問がある。今町は厳しい状況に向かっているので、現行の議員数において精一杯の仕事をしていくことが責務である。また、単純に予算が少ないから議員数を減らすということは、多元的な意思の統合を含め、議会としての機能を低下させる危険性がある。

・栄町の定数の流れでは、人口9千人や1万人の時も18人であり、その後の人口増にも拘らず増員はしていないことから、逆に今までが他に比較して少なかったのではないか。しかし、財政状況等に鑑みて、現行の定数でよい。

     ・近隣と比較しても18人は決して多くはないので、現状維持。

     ・最大の民意の反映は選挙であるので、そこで結論を出すべきであり、それを踏まえれば今回は現状維持としたい。次の選挙で、定数削減を公約とした議員が多く当選したならば、その次の選挙から減らすようにすればよい。

     ・議員定数は財政状況に影響されるということは地方自治法には記されていないので、財政状況が悪いので減らす、或いは民意が云々意見には組みできない。

     ・民意、住民要望をより良く反映するためには議員数は多いに越したことはない。しかしながら、財政状況も全く無視するわけにもいかないので、敢えて定数を増やさず、現状を維持すべきである。

     ・現行の18名から削減すると議会の無用論或いは議会制民主主義の否定に繋がるし、議員は行政の監視役の立場にもあるのでその職責をわきまえると、 単に財政が厳しいから削減するということには問題がある。

 

《削減》

     ・一番大事なことは財政面を重視すること。全国的にも定数削減の流れがある中、財政状況が好転する見通しも厳しいし将来の合併を視野に入れた場合、1割から2割程度の削減はやむを得ない。

     ・議員数の多さというのは多様化・分裂化する住民の価値観、意見を表明する大きな手段になる。従って、現在の18名が十分足り得るものかという疑問は持っているし、十分に多い数だとは思っていない。しなしながら、多くの住民要望と切迫している町財政状況等を鑑みて、1割程度の削減は必要である。

     ・住民要望、財政状況並びに合併も視野に入れ、4名減の14名とすべきである。

     ・町民からの請願が上がって始まった委員会であるので、町民の意向を踏まえれば苦渋の選択ではあるが、ある程度の削減はすべきである。

※上記の意見に対する質疑を行った後、採決した結果、賛成多数により栄町議会議員の定数は『現状を維持する』と決定した。

 

 

●議員報酬等について

    議員報酬を決定するにあたっては、栄町の議会議員の労務の対価として与えられる反対給付として本来必要かつ妥当である額、いわゆる報酬額のスタンダードを決定し、それを踏まえ現行の報酬額を如何にすべきかを議論した。

 

 栄町議会議員の報酬額のスタンダード

     栄町議会議員の報酬額のスタンダードは、次のように決定した。

《議 員:町一般職の平均給与額》

     理由 職員全部含めて行政執行部であり、我々議会はそれに対峙されるいわゆる二元代表制という形であるので、執行部平均と議会議員報酬が同等という考え方である。ただし、責任の度合いは執行部管理職と同等の責務と尚且つ自覚を持っていることだけは、附言したい。

 

《議 長:町管理職(課長職)の平均給与額》

     理由 議長の職務・職責を鑑み、栄町執行部に比較してどの位置に置くのが妥当であるかという観点に立ち、議員が一般職の平均給与額であるならば、議長は課長職の平均給与額とするのが極めてバランスが取れている。

 

《副議長:議長職報酬額から16〜17%を減額した額》

     理由 現行の報酬額を基にした場合、議長の報酬額に対し、副議長の報酬額は約84%にあたるため、これを踏まえた額とする。副議長は議長代理であるので、議員と対比するよりむしろ議長をベースにした考え方のほうか納得を得られるのではないか。

 

《常任委員長及び議会運営委員長:議員報酬額に1万円を加えた額》

     理由 現行条例においても、議員報酬額より1万円多い額となっている。

 

 現行の報酬額を如何にすべきか

  上記のとおり決定したスタンダードを踏まえ、現行の報酬額について議論した結果、「現状を維持」・「引き下げ」・「引き上げ」と、意見が分かれた。

  主な理由は次のとおりである。

 

《現状維持》

     ・本来議員報酬というものは、財政状況に左右されるべきものではない。しかし、現状を鑑みて、現状維持。

     ・議員報酬自体が議員活動を保障し、議員としての生活を維持するためには最低限必要な額は認めるべきであると考える。今の報酬額は相当に低い額で議員活動を継続していくに当っても、少なからず支障がでる状況にある。しかし、栄町の抱えている財政状況を鑑み、現状を維持することが妥当ではないかと考える。

     ・町民が高レベルの議会議員を求める中、この程度の報酬では優秀な議員は絶対に集らないので、次の選挙のためにもある程度の報酬は補償しなければならない。財政状況が厳しい折だからこそ優秀な人材を求め、この状況を打破すべきである。しかし、町の現状を鑑み、現状維持が妥当である。

     ・兼業をしないで議員として独り立ちできる報酬を確保することが有能な議員を生み出すことになるので、上げたいところではあるが現状維持が妥当である。

 

《引き下げ》

     ・今の経済情勢を鑑みると企業においても色々と努力している中、栄町としても緊急事態なので、やはり目に見える形で多少なりともダウンする方向で考えなければならない。

     ・議員の報酬は高いから減額すべきという意見を踏まえての単純な考え方である。

     ・報酬の確たる算出根拠、きちんとした方程式がないのであれば、やはりベースは財政事情を重視せざるを得ない。

 

《引き上げ》

     ・できる限りスタンダードに近づけるべきである。

 

 上記の3意見について採決した結果、賛成多数により、現行報酬額については『現状を維持する』と決定した。

 

   

○議員報酬額の時限措置による削減について

     平成18年3月末まで時限措置により実施している議員報酬額の減額については、現行議員の任期である平成20年4月30日まで継続し、且つ削減率を現行の3%から5%に引き上げることと決定した。

 

 

●議員報酬以外の費用(政務調査費等)の支給について

    旅費の日当、費用弁償並びに政務調査費等の議員報酬以外の費用については、全員賛成により、「支給しない」ことと決定した。